乳児内斜視術後眼位の長期経過
術後4年以上経過観察している乳児内斜視74例の術後眼位の長期経過を検討した。 初診時平均年齢は1.4歳(3ヵ月~6歳)で、手術時平均年齢は3.3歳(9ヵ月~13.5歳)、術前の平均斜視角は53.4δ(25~90δ)、交代性上斜位は57例(77.0%)に認められた。術後平均観察期間は10.5年(4~19年)である。術後評価を術後1ヵ月、6ヵ月、4年、最終観察時点に以下の基準で行った。A群:正位、B群:10δ以下の残余内斜視、C群:11~20δの残余内斜視、D群:21δ以上の残余内斜視、E群:外斜視への逆転の5群である。なお、残余斜視に対してB群はレンズ内くみこみ眼鏡を、C群、D群はフレネル膜プリ...
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          | Published in | 日本視能訓練士協会誌 Vol. 27; pp. 123 - 128 | 
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| Main Authors | , , , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            公益社団法人 日本視能訓練士協会
    
        25.07.1999
     | 
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| ISSN | 0387-5172 1883-9215  | 
| DOI | 10.4263/jorthoptic.27.123 | 
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| Summary: | 術後4年以上経過観察している乳児内斜視74例の術後眼位の長期経過を検討した。 初診時平均年齢は1.4歳(3ヵ月~6歳)で、手術時平均年齢は3.3歳(9ヵ月~13.5歳)、術前の平均斜視角は53.4δ(25~90δ)、交代性上斜位は57例(77.0%)に認められた。術後平均観察期間は10.5年(4~19年)である。術後評価を術後1ヵ月、6ヵ月、4年、最終観察時点に以下の基準で行った。A群:正位、B群:10δ以下の残余内斜視、C群:11~20δの残余内斜視、D群:21δ以上の残余内斜視、E群:外斜視への逆転の5群である。なお、残余斜視に対してB群はレンズ内くみこみ眼鏡を、C群、D群はフレネル膜プリズムを併用して、追加手術は16例に行った。最終眼位はA群が31例(53.5%)、B群が9例(15.5%)であった。術後1ヵ月で正位のもののうち、4年後には79.5%が、最終的には61.6%が正位を保っていたが、4年後には2.5%、最終的には20.6%が外斜視に移行した。長期にわたる斜視角の変化から、術後早期には適矯正よりはやや低矯正にし、プリズム眼鏡を併用する方が良好であることが明らかになった。 | 
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| ISSN: | 0387-5172 1883-9215  | 
| DOI: | 10.4263/jorthoptic.27.123 |