栄養・食生活分野のロジックモデルとアクションプランの例—若年女性のやせの減少

目的:健康日本21(第三次)の目標の一つである「若年女性のやせの減少」を達成するためのロジックモデルと介入のはしごにおける施策の位置づけを整理し,アクションプランを提示する.方法:ロジックモデルでは,中間アウトカムとして,健康日本21の栄養・食生活分野におけるそのほかの目標のほか,若年女性のやせの割合の減少に関連する目標を取り挙げ,総論的なアクションプランを示した.結果:中間アウトカムとして,「バランスの良い食事をする」「歩数を増やす」「運動習慣者の割合を増やす」「喫煙者を減らす」「朝食欠食の割合を減らす」「日照時間を増やす」「ボディイメージの改善」を挙げた.食欲の増進,エネルギー摂取量の増加...

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Published in日本健康教育学会誌 Vol. 32; no. Special_issue; pp. S28 - S34
Main Author 荒田, 尚子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康教育学会 30.04.2024
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ISSN1340-2560
1884-5053
DOI10.11260/kenkokyoiku.32.S28

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Summary:目的:健康日本21(第三次)の目標の一つである「若年女性のやせの減少」を達成するためのロジックモデルと介入のはしごにおける施策の位置づけを整理し,アクションプランを提示する.方法:ロジックモデルでは,中間アウトカムとして,健康日本21の栄養・食生活分野におけるそのほかの目標のほか,若年女性のやせの割合の減少に関連する目標を取り挙げ,総論的なアクションプランを示した.結果:中間アウトカムとして,「バランスの良い食事をする」「歩数を増やす」「運動習慣者の割合を増やす」「喫煙者を減らす」「朝食欠食の割合を減らす」「日照時間を増やす」「ボディイメージの改善」を挙げた.食欲の増進,エネルギー摂取量の増加,筋肉量・骨量の増加を介して,最終的に若年女性のやせの割合の減少を達成できると考えた.国,都道府県・市区町村・保険者,関連団体,関連企業,職域,保育所・学校などの教育機関において,教育・啓発,健診と保健指導,適正エネルギー摂取が可能なバランスのよい食事の提供,業界でのガイドライン規制を進めること,ボディイメージ改善を評価できる指標の作成,健康経営として女性の健康の推進を行うことを提示した.結論:食育の推進,運動の推進,禁煙といった教育・啓発とともに,関連する種々の団体や企業での「痩せすぎモデル規制」を含めたガイドライン作成を国がリードしていくことが重要である.
ISSN:1340-2560
1884-5053
DOI:10.11260/kenkokyoiku.32.S28