前庭感覚による姿勢制御機能と中年期までの加齢の関係 modified Clinical Test of Sensory Interaction and Balanceと Galvanic Body Sway Testを用いて
「緒言」 立位姿勢を保持するためには様々な要因が関係しており, その中でも, 視覚, 体性感覚, 前庭覚が状況に応じて各感覚の比重を変えることで, 姿勢の安定性を維持している. 特に, 前庭覚は内耳に存在する耳石器と三半規管によって頭部の動きを感知していることで姿勢保持に貢献している. そのため, 理学療法において前庭覚に関わる姿勢制御機能を評価することは, 転倒を予防する上で重要である. 前庭機能は, 末梢前庭障害や中枢神経疾患だけでなく年齢による変化も認められており, 加齢に伴い前庭神経核の神経細胞や半規管の有毛細胞が減少する. これらの先行研究から高齢者だけでなく, 青年期から中年期でも...
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| Published in | 日本基礎理学療法学雑誌 Vol. 21; no. 1; pp. 95 - 100 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本基礎理学療法学会
18.12.2018
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| ISSN | 2186-0742 2434-0731 |
| DOI | 10.24780/jptf.21.1_95 |
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| Summary: | 「緒言」 立位姿勢を保持するためには様々な要因が関係しており, その中でも, 視覚, 体性感覚, 前庭覚が状況に応じて各感覚の比重を変えることで, 姿勢の安定性を維持している. 特に, 前庭覚は内耳に存在する耳石器と三半規管によって頭部の動きを感知していることで姿勢保持に貢献している. そのため, 理学療法において前庭覚に関わる姿勢制御機能を評価することは, 転倒を予防する上で重要である. 前庭機能は, 末梢前庭障害や中枢神経疾患だけでなく年齢による変化も認められており, 加齢に伴い前庭神経核の神経細胞や半規管の有毛細胞が減少する. これらの先行研究から高齢者だけでなく, 青年期から中年期でも加齢によって前庭覚に関わる姿勢制御機能が低下する可能性があり, この年代の前庭覚が関わる姿勢制御機能を評価することは転倒予防の観点から重要な意味合いを持つ. 前庭覚の姿勢制御機能の評価方法として, modified Clinical Test Sensory Interaction and Balance(以下, mCTSIB)とGalvanic Body Sway Test(以下, GBST)がある. |
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| ISSN: | 2186-0742 2434-0731 |
| DOI: | 10.24780/jptf.21.1_95 |