組織制度・職場コミュニケーションが違反意識・違反経験に及ぼす影響

本研究では,組織の制度やコミュニケーション形態が,組織内成員の違反意識・違反経験に与える影響を明らかにすることを目的とした.ランダムに抽出された750人が回答を求められた.回収率は57.2%だった.分析の結果,危機管理マニュアルや就業規則手帳,社内不正を相談できる外部システム,内部告発者保護制度などが違反意識を抑える方向に影響していた.またコミュニケーション形態の分析からは,職場内で社員を孤立させないことが,違反意識を抑制する上で重要であることが示唆された.組織が成員の違反意識を抑制するシステムについて,社会技術的な視点から議論された....

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Bibliographic Details
Published in社会技術研究論文集 Vol. 1; pp. 228 - 238
Main Authors 鎌田, 晶子, 岡本, 浩一, 上瀬, 由美子, 宮本, 聡介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社会技術研究会 2003
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ISSN1349-0184
1882-4609
DOI10.3392/sociotechnica.1.228

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Summary:本研究では,組織の制度やコミュニケーション形態が,組織内成員の違反意識・違反経験に与える影響を明らかにすることを目的とした.ランダムに抽出された750人が回答を求められた.回収率は57.2%だった.分析の結果,危機管理マニュアルや就業規則手帳,社内不正を相談できる外部システム,内部告発者保護制度などが違反意識を抑える方向に影響していた.またコミュニケーション形態の分析からは,職場内で社員を孤立させないことが,違反意識を抑制する上で重要であることが示唆された.組織が成員の違反意識を抑制するシステムについて,社会技術的な視点から議論された.
ISSN:1349-0184
1882-4609
DOI:10.3392/sociotechnica.1.228