Meropenemのラット, マウスおよびイヌにおける急性毒性試験
Meropenem (MEPM) の急性毒性試験をラット。マウスおよびイヌを用いて検討し, 次の結果を得た。 1) ラット.マウスでのLD50値は, 静脈内投与ではラット雄2850mg/kg, 雌3200mg/kg, マウス雄2650mg/kg, 雌2950mg/kgであった。経口および皮下投与ではいずれも5000mg/kgを上回った。 イヌでは静脈内投与を行ったが, 2000mg/kg投与で2例中1例に死亡を認めた。 2) 症状では, ラット, マウスの静脈内投与で自発運動減少, 歩行失調, 呼吸不規則などを認め, 更に死亡例では痙攣も認めた。経口および皮下投与では異常を認めなかった。 イヌ...
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Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 40; no. Supplement1; pp. 182 - 191 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1992
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1953.40.Supplement1_182 |
Cover
Summary: | Meropenem (MEPM) の急性毒性試験をラット。マウスおよびイヌを用いて検討し, 次の結果を得た。 1) ラット.マウスでのLD50値は, 静脈内投与ではラット雄2850mg/kg, 雌3200mg/kg, マウス雄2650mg/kg, 雌2950mg/kgであった。経口および皮下投与ではいずれも5000mg/kgを上回った。 イヌでは静脈内投与を行ったが, 2000mg/kg投与で2例中1例に死亡を認めた。 2) 症状では, ラット, マウスの静脈内投与で自発運動減少, 歩行失調, 呼吸不規則などを認め, 更に死亡例では痙攣も認めた。経口および皮下投与では異常を認めなかった。 イヌでは投与直後に顔面の潮紅・浮腫, 自発運動減少などを認めた。 3) ラット, マウスの体重では, ラットの高用量の皮下投与で一過性の増加抑制を認めたほかには異常はなかった。 イヌでは生存例で一過性の体重減少を認めた。また, イヌで実施した臨床検査では白血球数の増加, GPTおよびALPの上昇などをいずれも投与後1日目に, 死亡例では死亡前に尿素窒素, クレアチニンの増加も認めた。 4) 病理学的検査では, マウスおよびイヌの高用量の静脈内投与の生存例で, 腎臓の尿細管上皮の再生像を認めた。ラットでは皮下投与の投与部位の皮下に出血を認めたほかに異常はなかった。 |
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ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.40.Supplement1_182 |