HBKの効果に関する臨床的検討
新しく開発されたAminoglycoside系抗生物質であるHBKの臨床的検討を行なった。 1) 対象は, 主として慢性呼吸器疾患を基礎疾患として有する症例であり, これに, 急性肺炎, 急性気管支炎, 膿胸等を合併して発症し入院した14例である。HBKは, 1日 150mg ないし200mgを朝夕分2筋注ないし1時聞点滴静注にて, 4-18日間 (平均7. 7日間) 使用した。喀痰より推定した起炎菌は, K. pneumoniae 2例, H. influenzae 2例, P. aeruginosa3例, E. coli 1例, S. aureus 1例, 不明6例であった。 2) 臨床成...
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| Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 34; no. Supplement1; pp. 300 - 305 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1986
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement1_300 |
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| Summary: | 新しく開発されたAminoglycoside系抗生物質であるHBKの臨床的検討を行なった。 1) 対象は, 主として慢性呼吸器疾患を基礎疾患として有する症例であり, これに, 急性肺炎, 急性気管支炎, 膿胸等を合併して発症し入院した14例である。HBKは, 1日 150mg ないし200mgを朝夕分2筋注ないし1時聞点滴静注にて, 4-18日間 (平均7. 7日間) 使用した。喀痰より推定した起炎菌は, K. pneumoniae 2例, H. influenzae 2例, P. aeruginosa3例, E. coli 1例, S. aureus 1例, 不明6例であった。 2) 臨床成積は,「著効」0例,「有効」9例,「やや有効」3例,「無効」2例であり, 有効率は64%であった。 3) 副作用は本剤との関連が疑わしい症例も含めると, 軽度の発疹1例, 好酸球増多2例, 腎機能障害2例, 聴力障害1例が認められた。いずれも軽度であり, 投与中止にまでは到らなかった。 |
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement1_300 |