外科領域におけるsparfloxacinの基礎的・臨床的検討
新しく開発された経口用ピリドンカルボン酸系抗菌剤sparfloxacinについて外科領域における基礎的・臨床的検討を行い, 以下の結果が得られた。 (1) 抗菌力: 外科病巣分離のStaphylococcus aureus, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Pseudomonas aeruginosaに対するMIC50/MIC90 (μg/ml) はそれぞれ0.39/25, ≦0.05/0.2, 0.1/0.2, 3.13/25であった, Ofloxacinとの比較ではStaphylococcus aureus, Escherichia col...
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| Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 39; no. Supplement4; pp. 594 - 600 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1991
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.39.Supplement4_594 |
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| Summary: | 新しく開発された経口用ピリドンカルボン酸系抗菌剤sparfloxacinについて外科領域における基礎的・臨床的検討を行い, 以下の結果が得られた。 (1) 抗菌力: 外科病巣分離のStaphylococcus aureus, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Pseudomonas aeruginosaに対するMIC50/MIC90 (μg/ml) はそれぞれ0.39/25, ≦0.05/0.2, 0.1/0.2, 3.13/25であった, Ofloxacinとの比較ではStaphylococcus aureus, Escherichia coli, Klebsiella pneumoniaeに対しては本剤が勝り, Pseudomonas aeruginosaに対しても感受性株がやや多く認められた。 (2) 胆汁中移行: 胆汁中濃度は10例の平均で本剤200mg経口投与後8時間で7.24μg/mlまで上昇し, 血漿中濃度に比べ高値を示した。また, 24時間後でも5.12μg/mlと高い値を維持した。 (3) 臨床使用成績: 外科的感染症22例に使用し, 著効10例, 有効8例, やや有効4例で有効率81.8%であった。細菌学的には30株中28株が消失し, 93.3%の消失率であった。また, 自他覚的副作用はなく, 臨床検査値の異常変動は1例に軽度の好酸球増多を認めたが, 臨床的に問題となることはなかった。 |
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.39.Supplement4_594 |