乳腺のinvasive micropapillary carcinomaの2例
Invasive micropapillary carcinoma (IMP)は浸潤性乳管癌の中でもリンパ節転移,リンパ管侵襲の頻度が高く予後不良の組織型と考えられている.われわれは,最近, IMPの2症例を経験した.症例1は, T1N0M0, Stage Iで胸筋温存乳房切除術を施行した.組織型はIMPであり,リンパ節転移陽性(5/7)であった. ER(+), PgR(+)であり内分泌療法施行中である.症例2は,近医での切開生検にてIMPと診断され紹介受診となった. T1N0M0, Stage Iで乳房温存術を施行した.組織型はIMPであり,リンパ節転移陽性(1/20)であった. ER(-)...
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| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 65; no. 10; pp. 2600 - 2603 |
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| Main Authors | , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
25.10.2004
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.65.2600 |
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| Summary: | Invasive micropapillary carcinoma (IMP)は浸潤性乳管癌の中でもリンパ節転移,リンパ管侵襲の頻度が高く予後不良の組織型と考えられている.われわれは,最近, IMPの2症例を経験した.症例1は, T1N0M0, Stage Iで胸筋温存乳房切除術を施行した.組織型はIMPであり,リンパ節転移陽性(5/7)であった. ER(+), PgR(+)であり内分泌療法施行中である.症例2は,近医での切開生検にてIMPと診断され紹介受診となった. T1N0M0, Stage Iで乳房温存術を施行した.組織型はIMPであり,リンパ節転移陽性(1/20)であった. ER(-), PgR(-)であり,化学療法(FEC療法)を6クール後,放射線照射を施行した. 2症例とも腫瘍径は2 cm以下であったが,リンパ管侵襲が高度であった. IMPは乳癌取扱い規約に未だ記載のない組織型であり,特徴的な組織像や悪性度の高さより,乳癌の特殊型のひとつとして分類すべきであると考えられる. |
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.65.2600 |