BRL 28500 (Clavulanic acid-Ticarcillin) の臨床使用経験
BRL 28500の臨床効果を肺炎8例, 慢性気管支炎2例, 急性膀胱炎1例, 慢性膀胱炎4例, 急性腎盂腎炎3例および慢性腎盂腎炎2例を含む20例で検討した。 結果は, 著効7例, 有効12例, 無効1例で, 全体の有効率は95%であった。呼吸器感染症の有効率は90%, 尿路感染症の有効率は100%であった。起炎菌と推定されたものは15株が見出され, 本剤投与によりすべて消失した。そのうちTIPC感受性を検討したのが13株で, TIPC耐性は3株であった。この3株のうち2株についてBRL 28500の感受性の検査を行ったところ, 1株がBRL 28500に感受性があり, 他の1株はBRL 2...
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| Published in | CHEMOTHERAPY Vol. 34; no. Supplement4; pp. 371 - 378 |
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| Main Authors | , , , , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1986
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| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement4_371 |
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| Summary: | BRL 28500の臨床効果を肺炎8例, 慢性気管支炎2例, 急性膀胱炎1例, 慢性膀胱炎4例, 急性腎盂腎炎3例および慢性腎盂腎炎2例を含む20例で検討した。 結果は, 著効7例, 有効12例, 無効1例で, 全体の有効率は95%であった。呼吸器感染症の有効率は90%, 尿路感染症の有効率は100%であった。起炎菌と推定されたものは15株が見出され, 本剤投与によりすべて消失した。そのうちTIPC感受性を検討したのが13株で, TIPC耐性は3株であった。この3株のうち2株についてBRL 28500の感受性の検査を行ったところ, 1株がBRL 28500に感受性があり, 他の1株はBRL 28500に耐性であった。 自他覚的副作用はみられなかった。臨床検査値は1例に本剤投与後にGOT, GPT, LDH, γ-GTPの軽度上昇が認められた。 上記の結果より, BRL 28500は呼吸器および尿路感染症に対して優れた薬剤であり, 副作用, 臨床検査値異常をほとんど認めず, 有用な抗生剤である。 |
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| ISSN: | 0009-3165 1884-5894 |
| DOI: | 10.11250/chemotherapy1953.34.Supplement4_371 |