エアーカロリック刺激装置を用いたフロセミドテストの検討 刺激温度の設定とフロセミドテストの再検討

フロセミドテストには, 44℃, 30℃, 50ml, 20秒の注水刺激を用いてきた. しかし水刺激は温度設定が困難で不正確になりやすく, このことは, 前後で同一の刺激を必要とする本検査の最大の欠点となる. この欠点を補うため, エアー刺激を用いることを検討した. 正常耳28耳を用いて水刺激と同等の刺激量を求めると, 37±11℃, 61/min, 60秒となり水刺激とも良く相関することが確かめられた. エアー刺激を用いてフロセミドテストを行ったところ, 正常群では4.7%に陽性例が見られ従来の結果とほぼ一致した. エアー刺激を用いることで温度設定が正確で容易, しかもより苦痛の少ない検査が...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 98; no. 6; pp. 931 - 936,1073
Main Authors 畑, 裕子, 深谷, 卓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.06.1995
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.98.931

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Summary:フロセミドテストには, 44℃, 30℃, 50ml, 20秒の注水刺激を用いてきた. しかし水刺激は温度設定が困難で不正確になりやすく, このことは, 前後で同一の刺激を必要とする本検査の最大の欠点となる. この欠点を補うため, エアー刺激を用いることを検討した. 正常耳28耳を用いて水刺激と同等の刺激量を求めると, 37±11℃, 61/min, 60秒となり水刺激とも良く相関することが確かめられた. エアー刺激を用いてフロセミドテストを行ったところ, 正常群では4.7%に陽性例が見られ従来の結果とほぼ一致した. エアー刺激を用いることで温度設定が正確で容易, しかもより苦痛の少ない検査が可能となった.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.98.931