強皮症発症後6年間に左三叉神経障害と重症筋無力症を合併した1例

症例は46歳,女性. 39歳時に手指の皮膚硬化で発症し,皮膚生検で強皮症と診断された. 43歳時に左頬部の異常感覚が出現し, 45歳時に日内変動を示す眼瞼下垂が加重した.理学的検査で皮膚硬化,左三叉神経障害と外眼筋・球筋・顔面筋・四肢近位筋に筋力低下を認めた. tensilon試験, waning現象,抗Ach受容体抗体の陽性所見より重症筋無力症(MG)と診断した. Steroid pulse療法でMGは改善した.三叉神経障害とMGを合併した強皮症は稀であり,これら合併症の発症機序の差異を考察した....

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Bibliographic Details
Published in日本内科学会雑誌 Vol. 92; no. 12; pp. 2423 - 2425
Main Authors 日比野, 宣幸, 武上, 俊彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.12.2003
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.92.2423

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Summary:症例は46歳,女性. 39歳時に手指の皮膚硬化で発症し,皮膚生検で強皮症と診断された. 43歳時に左頬部の異常感覚が出現し, 45歳時に日内変動を示す眼瞼下垂が加重した.理学的検査で皮膚硬化,左三叉神経障害と外眼筋・球筋・顔面筋・四肢近位筋に筋力低下を認めた. tensilon試験, waning現象,抗Ach受容体抗体の陽性所見より重症筋無力症(MG)と診断した. Steroid pulse療法でMGは改善した.三叉神経障害とMGを合併した強皮症は稀であり,これら合併症の発症機序の差異を考察した.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.92.2423