急速な経過で死亡した劇症型溶連菌感染症の1剖検例

症例は65歳,女性.発熱,呼吸困難,右下肢痛にて入院となった.入院後,全身状態は急速に悪化し来院6時間後に死亡した.血液培養よりStreptococcus pyogenesが検出され劇症型A群連鎖球菌感染症(toxic shock-like syndrome: TSLS)と診断した.剖検にて,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation: DIC)の所見を認め,溶連菌感染がDICの原因と推測された.本例の様なTSLSと考えられる症例では早期診断と治療が救命のためには重要と考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 91; no. 10; pp. 3040 - 3041
Main Authors 中村, 恭一, 小野澤, 祐輔, 天川, 孝則, 仁多, 寅彦, 河内, 洋, 林, 洋, 川満, 久恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.10.2002
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.91.3040

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Summary:症例は65歳,女性.発熱,呼吸困難,右下肢痛にて入院となった.入院後,全身状態は急速に悪化し来院6時間後に死亡した.血液培養よりStreptococcus pyogenesが検出され劇症型A群連鎖球菌感染症(toxic shock-like syndrome: TSLS)と診断した.剖検にて,播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation: DIC)の所見を認め,溶連菌感染がDICの原因と推測された.本例の様なTSLSと考えられる症例では早期診断と治療が救命のためには重要と考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.91.3040