Levofloxacin (DR-3355) の嫌気性菌に対する抗菌活性

Levofloxacin (LVFX, DR-3355: S-ofloxacin) の各種嫌気性菌に対する抗菌活性を, DR-3354 (LVFXの光学異性体, R-ofloxacin), ofloxacin (OFLX: S, R混合物), tosufloxacin (TFLX) およびnorfloxacin (NFLX) のそれと比較した。LVFXのグラム陽性および陰性の嫌気性菌に対する抗菌スペクトラムは, OFLXと同様に広かった。LVFXは一般にOFLXおよびNFLXよりもそれぞれ2倍および8倍高活性であったが, TFLXよりもやや活性が低かった。DR-3354は嫌気性菌に対してほとん...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 40; no. Supplement3; pp. 57 - 63
Main Authors 渡辺, 邦友, 武藤, 吉徳, 上野, 一恵, 板東, 香お里, 加藤, 直樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1992
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.40.Supplement3_57

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Summary:Levofloxacin (LVFX, DR-3355: S-ofloxacin) の各種嫌気性菌に対する抗菌活性を, DR-3354 (LVFXの光学異性体, R-ofloxacin), ofloxacin (OFLX: S, R混合物), tosufloxacin (TFLX) およびnorfloxacin (NFLX) のそれと比較した。LVFXのグラム陽性および陰性の嫌気性菌に対する抗菌スペクトラムは, OFLXと同様に広かった。LVFXは一般にOFLXおよびNFLXよりもそれぞれ2倍および8倍高活性であったが, TFLXよりもやや活性が低かった。DR-3354は嫌気性菌に対してほとんど活性を示さなかった。 LVFXはBacteroides thetaiotaomicron, Bacteroides ovatusおよびPrevotella biviaを除くグラム陰性桿菌に対して良好な活性を有し, そのMIC50は1.56μg/ml以下であった。Peptostreptococcus asaccharolyticusを除く嫌気性球菌に対して, LVFXは高い活性を有し, そのMIC90は0.39μg/ml以下であった。Bacteroides fragilis GAI5562に対し, LVFXおよびOFLXのいずれについてもほぼ同様の殺菌曲線が得られた。マウスモデルにおいて, LVFXは投与終了1日後および7日後に盲腸内のCiostridium difficileの異常増殖をもたらさなかった。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.40.Supplement3_57