C型慢性肝炎に合併した無症状の肝inflammatory pseudotumorの1例
症例は53歳女性C型慢性肝炎 (CHC) に対するインターフェロン治療目的で入院入院時検査ではGOT 59, GPT 79, HCV RNA陽性, CRP 0.5, WBC 2, 270, ESR 12mm/hrであった入院後エコーでは肝S7に境界不明瞭な内部lowの径1.5cm大のSOLを認め, 単純CTでlow density, 造影後早期像で辺縁が強くリング状に造影, MRIでT1 low, T2 high, dynamic studyで辺縁がリング状に濃染されるSOLとして描出された非腫瘤部は慢性非活動性肝炎, 腫瘤部は狙撃生検組織からinflammatory pseudotumor...
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Published in | 肝臓 Vol. 38; no. 12; pp. 707 - 712 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
25.12.1997
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Subjects | |
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ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
DOI | 10.2957/kanzo.38.707 |
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Summary: | 症例は53歳女性C型慢性肝炎 (CHC) に対するインターフェロン治療目的で入院入院時検査ではGOT 59, GPT 79, HCV RNA陽性, CRP 0.5, WBC 2, 270, ESR 12mm/hrであった入院後エコーでは肝S7に境界不明瞭な内部lowの径1.5cm大のSOLを認め, 単純CTでlow density, 造影後早期像で辺縁が強くリング状に造影, MRIでT1 low, T2 high, dynamic studyで辺縁がリング状に濃染されるSOLとして描出された非腫瘤部は慢性非活動性肝炎, 腫瘤部は狙撃生検組織からinflammatory pseudotumor (IPT) と診断したIPTは良性で経過中に腫瘤が退縮することもあり, 経過観察したところ第64病日のエコー, CTでは腫瘤は著明に縮小し, 第78病日のエコー, MRIでは腫瘤は消失していた. 近年, 画像診断の進歩により肝内小結節性病変が数多く検出され, 種々の腫瘍性病変との鑑別が重要となっている今回私共はCHCに合併した無症状の肝IPTを経験したので報告する. |
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ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
DOI: | 10.2957/kanzo.38.707 |