埋立処分地の多環芳香族炭化水素類とMCF7細胞増殖活性による安全性評価に関する研究

埋立処分地に埋設される焼却飛灰・底灰の浸出水中への溶出挙動, 浸出水の環境影響を検討する目的で, 飛灰および底灰に含まれる多環芳香族炭化水素類 (PAHs) 濃度, 溶出・吸着特性およびエストロジェン様増殖活性を調べるとともに, 埋立地浸出水および処分地下流の河川水および河川底質中のPAHsの濃度と分布を調査した。飛灰および底灰からのPAHsの溶出は4環以下のPAHsが比較的溶出しやすく, PAHsは焼却灰, 底質等に対して強い吸着性を示した。また, 浸出水中のPAHs濃度は低く, また排出後に, 周辺河川の底質中に吸着し, 除去されていた。さらにMCF7細胞を使ったエストロジェン様増殖活性を...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in廃棄物学会論文誌 Vol. 13; no. 6; pp. 370 - 378
Main Authors 加納, 佐江子, 小野, 芳朗, 劔持, 堅志, 岡村, 秀雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2002
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1883-1648
1883-163X
DOI10.3985/jswme.13.370

Cover

More Information
Summary:埋立処分地に埋設される焼却飛灰・底灰の浸出水中への溶出挙動, 浸出水の環境影響を検討する目的で, 飛灰および底灰に含まれる多環芳香族炭化水素類 (PAHs) 濃度, 溶出・吸着特性およびエストロジェン様増殖活性を調べるとともに, 埋立地浸出水および処分地下流の河川水および河川底質中のPAHsの濃度と分布を調査した。飛灰および底灰からのPAHsの溶出は4環以下のPAHsが比較的溶出しやすく, PAHsは焼却灰, 底質等に対して強い吸着性を示した。また, 浸出水中のPAHs濃度は低く, また排出後に, 周辺河川の底質中に吸着し, 除去されていた。さらにMCF7細胞を使ったエストロジェン様増殖活性をあわせて適用した結果, 同じ抽出法による成分での増殖活性は, 理論的な活性の50%程度であることがわかった。
ISSN:1883-1648
1883-163X
DOI:10.3985/jswme.13.370