回盲部原発Burkittリンパ腫の1例
症例は21歳,男性. 2001年6月,嘔吐と下腹部痛を主訴に近医受診した.腹部X線写真でイレウスを認めイレウス管留置され,当院に転院となった.下部消化管内視鏡検査で回盲部に腫瘍を認め,回盲部Burkittリンパ腫の診断で結腸右半切除術(D3)を施行した.病理組織学的検査でstarry sky像,染色体検査でt (8;22) (q24;q11)の転座を認めるBurkittリンパ腫であった.化学療法目的に術後7日目に転院となり,化学療法・骨髄移植を施行して完全寛解中である. 大腸原発のBurkittリンパ腫は自験例を含めて8例の報告があり,ほとんどの症例は予後不良であるが自験例のように腫瘍切除およ...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 66; no. 8; pp. 1955 - 1959 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.08.2005
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.66.1955 |
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Summary: | 症例は21歳,男性. 2001年6月,嘔吐と下腹部痛を主訴に近医受診した.腹部X線写真でイレウスを認めイレウス管留置され,当院に転院となった.下部消化管内視鏡検査で回盲部に腫瘍を認め,回盲部Burkittリンパ腫の診断で結腸右半切除術(D3)を施行した.病理組織学的検査でstarry sky像,染色体検査でt (8;22) (q24;q11)の転座を認めるBurkittリンパ腫であった.化学療法目的に術後7日目に転院となり,化学療法・骨髄移植を施行して完全寛解中である. 大腸原発のBurkittリンパ腫は自験例を含めて8例の報告があり,ほとんどの症例は予後不良であるが自験例のように腫瘍切除および術後化学療法により良好な予後が得られることがあり,腫瘍切除の有効性を示唆する症例と考えた. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.66.1955 |