Prolene® Hernia Systemを用いて修復したSpigelヘルニアの1例
82歳,女性. 2005年12月3日腹痛,嘔吐を主訴に当院受診した.右下腹部に5×4cm大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.腹部CTで右下腹壁に腸管と大網の脱出がみられ,腹壁ヘルニアの嵌頓と診断した. Spigelヘルニアが疑われたが,虫垂切除と卵巣摘出の手術既往があり,腹壁瘢痕ヘルニアも否定できなかった.用手還納は不可能で,緊急手術を施行した.ヘルニア嚢は外腹斜筋腱膜下に存在し腹横筋腱膜と内腹斜筋腱膜を貫いていた. Spigelヘルニアと診断し, Prolene® Hernia System (PHS) を用いて修復した.術後経過良好で第10病日に軽快退院した....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 67; no. 7; pp. 1717 - 1720 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.07.2006
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.67.1717 |
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Summary: | 82歳,女性. 2005年12月3日腹痛,嘔吐を主訴に当院受診した.右下腹部に5×4cm大の腫瘤を認め,圧痛を伴っていた.腹部CTで右下腹壁に腸管と大網の脱出がみられ,腹壁ヘルニアの嵌頓と診断した. Spigelヘルニアが疑われたが,虫垂切除と卵巣摘出の手術既往があり,腹壁瘢痕ヘルニアも否定できなかった.用手還納は不可能で,緊急手術を施行した.ヘルニア嚢は外腹斜筋腱膜下に存在し腹横筋腱膜と内腹斜筋腱膜を貫いていた. Spigelヘルニアと診断し, Prolene® Hernia System (PHS) を用いて修復した.術後経過良好で第10病日に軽快退院した. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.67.1717 |