Granulocyte-colony stimulating factorが高値を示した盲腸癌の1例
症例は73歳,女性.右下腹部痛を主訴に来院し,盲腸癌と診断され,右半結腸切除術を施行された.病理組織診断は低分化腺癌であった.術前より認められた脾門部の転移性腫瘍および大動脈周囲リンパ節は,急激に増大し,術前より異常高値であった白血球数は,術後101,200/mm3にまで上昇した.急速な転帰をとり,初診から約2カ月で死亡した. 抗G-CSF抗体を用いた免疫組織染色では陰性であったが,血中G-CSF濃度は, 430pg/mlと著明に上昇していたこととその臨床経過からG-CSF産生性が強く疑われた....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 62; no. 9; pp. 2223 - 2227 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
25.09.2001
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.62.2223 |
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Summary: | 症例は73歳,女性.右下腹部痛を主訴に来院し,盲腸癌と診断され,右半結腸切除術を施行された.病理組織診断は低分化腺癌であった.術前より認められた脾門部の転移性腫瘍および大動脈周囲リンパ節は,急激に増大し,術前より異常高値であった白血球数は,術後101,200/mm3にまで上昇した.急速な転帰をとり,初診から約2カ月で死亡した. 抗G-CSF抗体を用いた免疫組織染色では陰性であったが,血中G-CSF濃度は, 430pg/mlと著明に上昇していたこととその臨床経過からG-CSF産生性が強く疑われた. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.62.2223 |