乳癌に対するマンモグラフィの正診率と非描出率の検討
マンモグラフィ(MG)を施行した乳癌686例を対象として腫瘤陰影(T), 微細石灰化像(C), 乳腺実質の構築の乱れ (A) の有無から5群に分けてMGの正診率と非描出率を検討し,以下の結果を得た. (1)MGの正診率は2種類の機種の間で有意差がみられなかったが,非描出率には有意差がみられた. (2)MG所見別の正診率はTC(+)群が他の群より有意に高く, C(+)群, T(+)群, A(+)群の順であった. (3)40歳代以下は50歳代以上と比べて有意に非描出率が高く,正診率が低かった. (4)腫瘤の大きさが2.Ocm以下の群は2.1cm以上の群と比べて有意に非描出率が高く,正診率が低かった...
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| Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 62; no. 9; pp. 2102 - 2109 |
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| Main Authors | , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本臨床外科学会
25.09.2001
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| Subjects | |
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| ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI | 10.3919/jjsa.62.2102 |
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| Summary: | マンモグラフィ(MG)を施行した乳癌686例を対象として腫瘤陰影(T), 微細石灰化像(C), 乳腺実質の構築の乱れ (A) の有無から5群に分けてMGの正診率と非描出率を検討し,以下の結果を得た. (1)MGの正診率は2種類の機種の間で有意差がみられなかったが,非描出率には有意差がみられた. (2)MG所見別の正診率はTC(+)群が他の群より有意に高く, C(+)群, T(+)群, A(+)群の順であった. (3)40歳代以下は50歳代以上と比べて有意に非描出率が高く,正診率が低かった. (4)腫瘤の大きさが2.Ocm以下の群は2.1cm以上の群と比べて有意に非描出率が高く,正診率が低かった. (5)分類不能型は他の型に比して非描出率が有意に高く,分類不能型と限局型の正診率は浸潤型および中間型より有意に低かった. (6)非浸潤癌の正診率は浸潤性乳管癌より有意に低かった. (7)リンパ節転移無群は有群より有意に非描出率が高く,正診率が低かった. (8) MGの正診率を高めるためには非描出率を低くすることが必須である. |
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| ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
| DOI: | 10.3919/jjsa.62.2102 |