暑熱時の屋外におけるサフォーク種めん羊の体表面温度

屋外で直射日光を受けたサフォーク種めん羊の体表面温度を赤外線サーモグラフィで測定した。供試羊は左半身のみを毛刈りした。頭頂部の表面温度は直射日光に晒されると高温になり, 最高気温が31.8℃であった8月1日の午後2時には62.5℃を記録した。この時, 10cm程度あった背線上の羊毛の上端部では44.5℃を記録したが, 生え際の部分では体温程度であった。以上, 黒い粗毛に覆われたサフォーク種の頭頂部の表面は直射日光を受けるとかなり熱くなることが示され, 日射しの強い夏季の放牧では庇蔭樹などを用意する配慮が特に重要であると思われた。同時に, 羊毛には夏季の直射日光に対して断熱効果があることが示され...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本緬羊研究会誌 Vol. 2007; no. 44; pp. 1 - 5
Main Authors 大角, 雅晴, 宇佐川, 智也, 岡野, 寛治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緬羊研究会 2007
Online AccessGet full text
ISSN0389-1305
2186-1013
DOI10.11595/jpnjsheepsci1964.2007.1

Cover

More Information
Summary:屋外で直射日光を受けたサフォーク種めん羊の体表面温度を赤外線サーモグラフィで測定した。供試羊は左半身のみを毛刈りした。頭頂部の表面温度は直射日光に晒されると高温になり, 最高気温が31.8℃であった8月1日の午後2時には62.5℃を記録した。この時, 10cm程度あった背線上の羊毛の上端部では44.5℃を記録したが, 生え際の部分では体温程度であった。以上, 黒い粗毛に覆われたサフォーク種の頭頂部の表面は直射日光を受けるとかなり熱くなることが示され, 日射しの強い夏季の放牧では庇蔭樹などを用意する配慮が特に重要であると思われた。同時に, 羊毛には夏季の直射日光に対して断熱効果があることが示された。
ISSN:0389-1305
2186-1013
DOI:10.11595/jpnjsheepsci1964.2007.1