刺激反復呈示効果の研究
新奇な無意味図形と連想価の低い仮名文字の無意味語とを用いて, 刺激の呈示回数が増えるにしたがい, それらの刺激に対する好み度と熟知度は対数関係として直線的に上昇するものと仮定したとき, 両者の上昇傾向は相互にどのような関連性を示すものか, またこのような傾向を説明するための1媒介因モデルと2媒介因モデルうち, 実測資料に対していずれの適合度が高いか, を検討することを目的として実験が行われたが, 前者の条件では, 刺激呈示回数の増大にともない熟知度の評定が向上するとともに, それに追随して好み度は好転した. 後者の条件では, 刺激呈示回数の増大にともない熟知度は増大して, 最終的にはやや低下し...
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          | Published in | 実験社会心理学研究 Vol. 23; no. 1; pp. 39 - 52 | 
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| Main Author | |
| Format | Journal Article | 
| Language | English Japanese  | 
| Published | 
            日本グループ・ダイナミックス学会
    
        1983
     | 
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| ISSN | 0387-7973 1348-6276  | 
| DOI | 10.2130/jjesp.23.39 | 
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| Summary: | 新奇な無意味図形と連想価の低い仮名文字の無意味語とを用いて, 刺激の呈示回数が増えるにしたがい, それらの刺激に対する好み度と熟知度は対数関係として直線的に上昇するものと仮定したとき, 両者の上昇傾向は相互にどのような関連性を示すものか, またこのような傾向を説明するための1媒介因モデルと2媒介因モデルうち, 実測資料に対していずれの適合度が高いか, を検討することを目的として実験が行われたが, 前者の条件では, 刺激呈示回数の増大にともない熟知度の評定が向上するとともに, それに追随して好み度は好転した. 後者の条件では, 刺激呈示回数の増大にともない熟知度は増大して, 最終的にはやや低下し, 好み度と刺激呈示回数の関係は, 最終的には飽和状態を現わした. これらの資料にLISREL分析を施すことによって, 前者の条件では1媒介因モデル, 2媒介因モデルともに資料に適合するが, どちらかと言えば1媒介因モデルの方がやや有利であり, 後者の条件では, 刺激呈示回数の熟知度と好み度に対する関係の不均衡を説明するために, 2媒介因モデルが採用され, このモデルは資料に適合すると判明した. | 
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| ISSN: | 0387-7973 1348-6276  | 
| DOI: | 10.2130/jjesp.23.39 |