Primary Intraosseous Carcinomaの1例

下顎に発生する扁平上皮癌の大部分は歯肉粘膜上皮から発生するが, 稀に下顎骨の内部から発生することがあり, 原発性骨内癌(いわゆるPrimary Intraosseous squamous cell carcinoma;以下, PIOC)と呼ばれている. WHOの組織学的分類では, 顎骨内に発生し, 最初から口腔粘膜との連絡はなく, 歯原性上皮の残遺から発生したと推定される扁平上皮癌と定義されている. さらに, 口腔粘膜由来の扁平上皮癌との鑑別が不可能な組織学的特徴を示し, そのような症例では信頼できる画像データが不可欠で, その画像は辺縁が不規則な骨の吸収像を示し, 進行例では皮質骨の膨隆を来...

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Published in歯科放射線 Vol. 47; no. 1; pp. 33 - 35
Main Authors 佐野, 司, 武田, 栄三, 柴原, 孝彦, 和光, 衛, 原田, 卓哉, 音成, 貴道, 椎木, さやか, 片倉, 朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯科放射線学会 2007
日本歯科放射線学会
Subjects
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ISSN0389-9705
2185-6311
DOI10.11242/dentalradiology.47.33

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Summary:下顎に発生する扁平上皮癌の大部分は歯肉粘膜上皮から発生するが, 稀に下顎骨の内部から発生することがあり, 原発性骨内癌(いわゆるPrimary Intraosseous squamous cell carcinoma;以下, PIOC)と呼ばれている. WHOの組織学的分類では, 顎骨内に発生し, 最初から口腔粘膜との連絡はなく, 歯原性上皮の残遺から発生したと推定される扁平上皮癌と定義されている. さらに, 口腔粘膜由来の扁平上皮癌との鑑別が不可能な組織学的特徴を示し, そのような症例では信頼できる画像データが不可欠で, その画像は辺縁が不規則な骨の吸収像を示し, 進行例では皮質骨の膨隆を来たすことを特徴とする(L.R.Eversole. Primary intraosseous squamous cell carcinoma. In : WHO Pathology and Genetics of Head and Neck Tumours. Lyon:IARC Press;2005:290-291).
ISSN:0389-9705
2185-6311
DOI:10.11242/dentalradiology.47.33