Marfan 症候群に合併した自然気胸の1手術例

症例は18歳女性.12歳のときからMarfan 症候群で経過観察を受けていた.1993年8月31日に突然呼吸困難が出現した.胸部X線で右自然気胸と診断した.胸腔ドレナージを行なうもair leakageが持続し, 1993年9月6日に手術を施行した.摘出標本に直径1.5cmの穿孔部が認められた.術後経過は良好で第9病日に軽快退院した.1994年6月13日に解離性大動脈瘤破裂で死亡した.Marfan症候群の4.4から11%に自然気胸が合併し, 再発率が高いと報告されている.手術療法は自然気胸の治療上有効であり, また, Marfan 症候群で起こりがちな創治癒の遷延は認められなかった....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 9; no. 5; pp. 602 - 605
Main Authors 伊坪, 喜八郎, 三浦, 金次, 秋葉, 直志, 斉藤, 祐二, 尾高, 真, 野田, 剛, 山下, 誠, 大木, 隆生, 栗原, 英明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.07.1995
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.9.602

Cover

More Information
Summary:症例は18歳女性.12歳のときからMarfan 症候群で経過観察を受けていた.1993年8月31日に突然呼吸困難が出現した.胸部X線で右自然気胸と診断した.胸腔ドレナージを行なうもair leakageが持続し, 1993年9月6日に手術を施行した.摘出標本に直径1.5cmの穿孔部が認められた.術後経過は良好で第9病日に軽快退院した.1994年6月13日に解離性大動脈瘤破裂で死亡した.Marfan症候群の4.4から11%に自然気胸が合併し, 再発率が高いと報告されている.手術療法は自然気胸の治療上有効であり, また, Marfan 症候群で起こりがちな創治癒の遷延は認められなかった.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.9.602