92歳女性に発症した内腸骨動脈瘤破裂の1手術例

症例は92歳,女性.下腹部痛と腰痛を主訴に前医を受診し,腹部大動脈瘤の疑いのため救急紹介された.CT検査で最大径85×73mmの右内腸骨動脈瘤を認め,切迫破裂が疑われた.腹部正中切開,経腹膜的アプローチで,緊急手術を施行した.後腹膜腔と腸間膜に血腫が認められ,sealed ruptureと考えられた.分岐型グラフト(Intergard 16×8mm)を用いて腹部大動脈人工血管置換術を行った.術当日に抜管し,術後2日目にICUを退室した.その後の経過も良好で,十分なリハビリののち,術後13日目に独歩で退院した.本症例は,検索しえた範囲内で,最高齢の内腸骨動脈瘤手術例であった....

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 36; no. 5; pp. 281 - 283
Main Authors 須田, 優司, 齋藤, 洋輔, 村上, 美樹子, 山口, 裕己, 中村, 浩己, 浅井, 友浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 15.09.2007
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.36.281

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Summary:症例は92歳,女性.下腹部痛と腰痛を主訴に前医を受診し,腹部大動脈瘤の疑いのため救急紹介された.CT検査で最大径85×73mmの右内腸骨動脈瘤を認め,切迫破裂が疑われた.腹部正中切開,経腹膜的アプローチで,緊急手術を施行した.後腹膜腔と腸間膜に血腫が認められ,sealed ruptureと考えられた.分岐型グラフト(Intergard 16×8mm)を用いて腹部大動脈人工血管置換術を行った.術当日に抜管し,術後2日目にICUを退室した.その後の経過も良好で,十分なリハビリののち,術後13日目に独歩で退院した.本症例は,検索しえた範囲内で,最高齢の内腸骨動脈瘤手術例であった.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.36.281