初回インターフェロン治療が無効であったC型慢性肝炎に対するインターフェロン再治療の効果の検討

初回IFN治療で無効と判定され, IFN再治療を受けたC型慢性肝炎例30例についてその治療効果を検討した. 初回治療のIFN投与量が400MIU以上であった17例中再治療著効例は3例 (18%) であったのに対し, 初回400MIU未満の13例では5例 (38%) が再治療で著効となった. 再治療著効例のうち初回IFN投与量が400MIU以上の3例全例は初回治療終了時にはHCVRNAが陰性化していたが, 初回投与量が400MIU未満の5例中3例は初回治療終了時にもHCVRNAが残存していた. 初回IFN投与量が400MIU未満であった症例は6カ月のIFN再治療でも初回治療例に近い著効率が得られ...

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Published in肝臓 Vol. 40; no. 9; pp. 500 - 505
Main Authors 細井, 仁, 永山, 亮造, 宮本, 直樹, 三宅, 和彦, 山中, 正己, 滝川, 一, 中田, 景子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 25.09.1999
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ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.40.500

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Summary:初回IFN治療で無効と判定され, IFN再治療を受けたC型慢性肝炎例30例についてその治療効果を検討した. 初回治療のIFN投与量が400MIU以上であった17例中再治療著効例は3例 (18%) であったのに対し, 初回400MIU未満の13例では5例 (38%) が再治療で著効となった. 再治療著効例のうち初回IFN投与量が400MIU以上の3例全例は初回治療終了時にはHCVRNAが陰性化していたが, 初回投与量が400MIU未満の5例中3例は初回治療終了時にもHCVRNAが残存していた. 初回IFN投与量が400MIU未満であった症例は6カ月のIFN再治療でも初回治療例に近い著効率が得られる可能性が示唆された. HCV genotype 2aないし2b型は著効例中では63%, 無効例中では18%であり著効群で有意に高率であった. HCV genotypeは再治療でも有効な効果予測因子であった.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.40.500