C型慢性活動性肝炎に対する天然型インターフェロン-α治療後の長期的予後

C型慢性活動性肝炎に対し天然型α-インターフェロン(以下IFN)1回量6MUを8週間連日+16週間週2~3回間歇投与を施行しIFN終了後2年以上経過した252例につき血清トランスアミナーゼ(以下GPT), HCV-RNA,肝組織像の変化および肝細胞癌発生率につき検討した.252例中IFN投与を予定スケジュールにて終了しえたのは236例であり,この236例中IFN終了後GPT正常かつIFN終了6カ月後のHCV-RNA陰性の著効は105例(44.5%)であった.さらにIFN終了後の肝生検像の変化については著効例ではgradeの改善はIFN終了後1~3年で22/23 (95.7%)にみられるのに比し...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in肝臓 Vol. 37; no. 3; pp. 145 - 151
Main Authors 村島, 直哉, 鈴木, 義之, 斉藤, 聡, 熊田, 博光, 小林, 正宏, 坪田, 昭人, 小林, 万利子, 菅原, 和彦, 茶山, 一彰, 池田, 健次, 鯉田, 勲, 荒瀬, 康司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本肝臓学会 25.03.1996
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0451-4203
1881-3593
DOI10.2957/kanzo.37.145

Cover

More Information
Summary:C型慢性活動性肝炎に対し天然型α-インターフェロン(以下IFN)1回量6MUを8週間連日+16週間週2~3回間歇投与を施行しIFN終了後2年以上経過した252例につき血清トランスアミナーゼ(以下GPT), HCV-RNA,肝組織像の変化および肝細胞癌発生率につき検討した.252例中IFN投与を予定スケジュールにて終了しえたのは236例であり,この236例中IFN終了後GPT正常かつIFN終了6カ月後のHCV-RNA陰性の著効は105例(44.5%)であった.さらにIFN終了後の肝生検像の変化については著効例ではgradeの改善はIFN終了後1~3年で22/23 (95.7%)にみられるのに比し,stageの改善は1~3年では4/23 (17.4%),3~7年では5/8 (62.5%)とstageの改善にはより長期間を要すると考えられた.一方不完全著効及び無効例でにはgrade及びstageの改善率は著効例に比し低率であった.またIFN終了後の肝細胞癌の発生は236例中2例(0.8%)で肝細胞癌がみられた.
ISSN:0451-4203
1881-3593
DOI:10.2957/kanzo.37.145