担持イリジウム触媒を用いたドデカンの水蒸気改質反応

オンサイト型燃料電池を用いたコジェネレーションは, 比較的小規模な設備として興味深いものであり, その燃料としてメタンが適しているとされている。しかし, メタン改質は高温を要するため小規模な装置では熱損失が大きく, より適切な原料を用いた水素製造法の開発が望まれる。 本研究では, 水素製造原料として灯油の使用可能性を検討するため, モデル物質としてドデカンを用い, La2O3に担持させたRh, RuおよびIr触媒を用いてドデカンの水蒸気改質を773~1073Kで行い, 触媒特性を比較した。ドデカンの水蒸気改質ではRh/La2O3およびRu/La2O3が高い活性を示したが, Ir/La2O3はそ...

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Published inJournal of the Japan Petroleum Institute Vol. 45; no. 6; pp. 409 - 413
Main Authors 安東, 智子, 中川, 清晴, 池永, 直樹, 鈴木, 俊光
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 石油学会 01.11.2002
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ISSN1346-8804
1349-273X
DOI10.1627/jpi.45.409

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Summary:オンサイト型燃料電池を用いたコジェネレーションは, 比較的小規模な設備として興味深いものであり, その燃料としてメタンが適しているとされている。しかし, メタン改質は高温を要するため小規模な装置では熱損失が大きく, より適切な原料を用いた水素製造法の開発が望まれる。 本研究では, 水素製造原料として灯油の使用可能性を検討するため, モデル物質としてドデカンを用い, La2O3に担持させたRh, RuおよびIr触媒を用いてドデカンの水蒸気改質を773~1073Kで行い, 触媒特性を比較した。ドデカンの水蒸気改質ではRh/La2O3およびRu/La2O3が高い活性を示したが, Ir/La2O3はそれらと比較して活性が低かった。しかし, 酸素を同時に供給することによりIr/La2O3はRh/La2O3やRu/La2O3とほとんど同じ活性を得ることができた。担持Ir触媒を用いた酸素存在下での水蒸気改質において, 塩基性のLa2O3が最も高い活性を示した。
ISSN:1346-8804
1349-273X
DOI:10.1627/jpi.45.409