小児重症筋無力症患者の末梢血TH1様細胞と臨床症状発現の関連

血中抗AChR抗体価が陰性または疑陽性であった小児MG患児末梢血からヘルパーT (CD 4+CD 8-)細胞クローンを確立した, MG患者末梢血からIL-2およびIFN-γmRNA発現TH1様細胞クローンは確立されたが, IL-4およびIL-5mRNA発現TH2様細胞クローンは認められなかった.健康児末梢血からはTH1様細胞あるいはTH2様細胞クローン共に確立されなかった,臨床症状の増悪あるいは再発の認められたMG患児において,血中抗AChR抗体価は陰性あるいは疑陽性であったが,末梢血から確立されたTH細胞クローン中TH1様細胞クローン数の増加が認められた. TH1様細胞の産生するリンホカイン...

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Published in日本臨床免疫学会会誌 Vol. 16; no. 4; pp. 272 - 279
Main Authors 青木, 継稔, 瀬川, 昌也, 野村, 芳子, 四宮, 範明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床免疫学会 1993
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ISSN0911-4300
1349-7413
DOI10.2177/jsci.16.272

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Summary:血中抗AChR抗体価が陰性または疑陽性であった小児MG患児末梢血からヘルパーT (CD 4+CD 8-)細胞クローンを確立した, MG患者末梢血からIL-2およびIFN-γmRNA発現TH1様細胞クローンは確立されたが, IL-4およびIL-5mRNA発現TH2様細胞クローンは認められなかった.健康児末梢血からはTH1様細胞あるいはTH2様細胞クローン共に確立されなかった,臨床症状の増悪あるいは再発の認められたMG患児において,血中抗AChR抗体価は陰性あるいは疑陽性であったが,末梢血から確立されたTH細胞クローン中TH1様細胞クローン数の増加が認められた. TH1様細胞の産生するリンホカインは細胞性免疫反応の発現あるいは調節に関与することから,血中抗AChR抗体価の陰性のMG患児の再発あるいは増悪に細胞性免疫反応が関係することが推測される.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.16.272