僧帽弁の再弁置換に関する検討

1972年から1985年迄に29例の再僧帽弁置換術(ReMVR)を施行した。 ReMVRの早期死亡率は17.2% (5/29).遠隔期死亡率は10.3% (3/29)であつた。再手術の原因は, 機械弁では多岐に渡っているのに対し, 生体弁では1例のparavalvular leakageを除く15例がprimarytissue failureであった。摘出生体弁の病理組織は, 石灰化や線維組織の高度変性を認め, 術後6年以降に生体弁の再手術が増加してくる事から, 長期耐久性に問題があると思われる。現在使用しているSt. Jude Medical弁は最長生存6年で弁不全の発生は無く, 更に長期の...

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Published in人工臓器 Vol. 16; no. 1; pp. 326 - 329
Main Authors 赤川, 治夫, 大石, 喜六, 青柳, 成明, 楊井, 剛, 久富, 光一, 島, 弘志, 坂本, 照夫, 溝口, 博保, 山下, 正康, 押領司, 篤茂, 樋口, 隆一, 古賀, 道弘, 小須賀, 健一, 柳, 泉, 原, 洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1987
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ISSN0300-0818
1883-6097
DOI10.11392/jsao1972.16.326

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Summary:1972年から1985年迄に29例の再僧帽弁置換術(ReMVR)を施行した。 ReMVRの早期死亡率は17.2% (5/29).遠隔期死亡率は10.3% (3/29)であつた。再手術の原因は, 機械弁では多岐に渡っているのに対し, 生体弁では1例のparavalvular leakageを除く15例がprimarytissue failureであった。摘出生体弁の病理組織は, 石灰化や線維組織の高度変性を認め, 術後6年以降に生体弁の再手術が増加してくる事から, 長期耐久性に問題があると思われる。現在使用しているSt. Jude Medical弁は最長生存6年で弁不全の発生は無く, 更に長期の耐久性に問題を残すものの, 僧帽弁位の第一選択弁として使用可能と考えている。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.16.326