大腿骨頚基部 · 頚部骨折における PFN (Proximal Femoral Nail) の治療経験

「はじめに」大腿骨転子部骨折特に頚基部骨折に対してProximal Femoral Nail(以下PFNと略す)は有効な治療法と言われている2)3). 我々は, 大腿骨頚部, 転子部の二重骨折に対してPFNを使用し, 頚部骨折に対しても良好な結果を得た一症例をふまえ, 頚部骨折の骨接合にもPFNを使用した. 今回頚基部骨折, 頚部骨折に対するPFNの使用経験について報告する. 「対象および方法」2000年9月から2001年5月までにPFNを用いて骨接合術を施行した12症例を対象とした. そのうち大腿骨頚基部骨折が7例, 頚部骨折が4例, 頚部骨折に転子部骨折を合併するものを1例である. 手術時...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 4; pp. 843 - 851
Main Authors 日高, 大次郎, 永田, 見生, 吉田, 健治, 北川, 敬二, 西岡, 英次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2002
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.51.843

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Summary:「はじめに」大腿骨転子部骨折特に頚基部骨折に対してProximal Femoral Nail(以下PFNと略す)は有効な治療法と言われている2)3). 我々は, 大腿骨頚部, 転子部の二重骨折に対してPFNを使用し, 頚部骨折に対しても良好な結果を得た一症例をふまえ, 頚部骨折の骨接合にもPFNを使用した. 今回頚基部骨折, 頚部骨折に対するPFNの使用経験について報告する. 「対象および方法」2000年9月から2001年5月までにPFNを用いて骨接合術を施行した12症例を対象とした. そのうち大腿骨頚基部骨折が7例, 頚部骨折が4例, 頚部骨折に転子部骨折を合併するものを1例である. 手術時年齢は大腿骨頚基部骨折が75歳~92歳(平均82.3歳), 男性が1例, 女性が3例で, 頚部骨折が78歳~89歳(平均83.4歳), 男性が2例, 女性が5例だった. 「結果」手術時間は大腿骨頚基部骨折が30分~70分(平均42.5分), 大腿骨頚部骨折が29分~85分(平均52.7分)であった. 術中出血量は大腿骨頚基部骨折が15g~40g(平均27.5g), 大腿骨頚部骨折が12g~42g(平均31.7g)であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.51.843