頭頸部癌に対する光線力学的療法の臨床応用

Photodynamic Therapy(以下PDT)は癌の選択的治療法として注目されている。今回我'々はHpDとエキシマ・ダイ・レーザーを用いたPDTを頭頸部癌に対し臨床応用し,その有用性と安全性ならびに遠隔成績に対し検討を行った。対象は1988年2月~1995年4月の間にPDT療法を行った24例(喉頭癌15例,舌・口腔癌5例,咽頭癌4例)であった。喉頭症例の一次効果の内訳はCR12例,PR3例,舌・口腔症例ではCR3例,PR2例であった。咽頭症例では4例中3例がPRであった。PDTの効果持続期間をみるとPDT単独治療によるCR持続期間は最長89カ月であった。PDTの副作用として全...

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Published in頭頸部外科 Vol. 6; no. 2; pp. 111 - 117
Main Authors 吉田, 知之, 佐伯, 哲郎, 伊藤, 博之, 舩坂, 宗太郎, 奥平, 唯雄, 丸岡, 秀裕, 加藤, 治文, 李, 雅次, 吉田, ひかり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 30.10.1996
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.6.111

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Summary:Photodynamic Therapy(以下PDT)は癌の選択的治療法として注目されている。今回我'々はHpDとエキシマ・ダイ・レーザーを用いたPDTを頭頸部癌に対し臨床応用し,その有用性と安全性ならびに遠隔成績に対し検討を行った。対象は1988年2月~1995年4月の間にPDT療法を行った24例(喉頭癌15例,舌・口腔癌5例,咽頭癌4例)であった。喉頭症例の一次効果の内訳はCR12例,PR3例,舌・口腔症例ではCR3例,PR2例であった。咽頭症例では4例中3例がPRであった。PDTの効果持続期間をみるとPDT単独治療によるCR持続期間は最長89カ月であった。PDTの副作用として全例に光過敏症はみられたものの,この治療による問題となるような副作用はみられず,重篤な合併症のあるものや,高齢者などにも安全に塗療ができた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.6.111