日本におけるamyotrophic lateral sclerosis(ALS)の初期論文とその今日的考察

日本における進んだamyotrophic lateral sclerosis(ALS)研究の今後のさらなる発展を期するために,日本において初期にALSがどのように見出され,原因や病態についてどのように考えられて来たかについて今日的視点で纏めておくことは重要である.これまで本邦のALS嚆矢とされてきた平井政道論文について再吟味を行い,併せて今回調査で新たに判明した完結したALS嚆矢論文としてほぼ同時に発表された中村桃二郎並びに井上善次郎論文,続く渡邊榮吉,長谷川庄之助,川原汎による症例報告と,佐多愛彦による本邦初ALS剖検報告について紹介論じ,三浦謹之助の貢献も含めて今日的意義について考察を試み...

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Published in臨床神経学 Vol. 57; no. 4; pp. 153 - 162
Main Author 阿部, 康二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経学会 2017
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ISSN0009-918X
1882-0654
DOI10.5692/clinicalneurol.cn-001000

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Summary:日本における進んだamyotrophic lateral sclerosis(ALS)研究の今後のさらなる発展を期するために,日本において初期にALSがどのように見出され,原因や病態についてどのように考えられて来たかについて今日的視点で纏めておくことは重要である.これまで本邦のALS嚆矢とされてきた平井政道論文について再吟味を行い,併せて今回調査で新たに判明した完結したALS嚆矢論文としてほぼ同時に発表された中村桃二郎並びに井上善次郎論文,続く渡邊榮吉,長谷川庄之助,川原汎による症例報告と,佐多愛彦による本邦初ALS剖検報告について紹介論じ,三浦謹之助の貢献も含めて今日的意義について考察を試みた.
ISSN:0009-918X
1882-0654
DOI:10.5692/clinicalneurol.cn-001000