腰椎変性側弯症に対する後方矯正固定術の成績 固定範囲に対する考察

腰椎変性側弯症に対する固定術については,神経学的責任病巣を絞り最小限の除圧・固定術を行うべきとする考えや,脊柱変形の立場から全脊柱のalignmentを重視する考え方などがある.後方矯正固定術を行った自検例をretrospectiveに調査した.対象は2000年以降除圧固定術を施行した42例(男性18例,女性24例)で,Cobb 角15°以上の側弯変形を認めた49歳以上を対象とした.神経根障害レベルを同定し,限局したPLIFを行った症例が33例(N群),alignmentと腰痛を考慮し固定範囲を延長したものが9例(A群)であった.臨床的には両群とも良好な結果が得られたが,特に変形高度の症例で胸...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 61; no. 3; pp. 366 - 368
Main Authors 田邉, 史, 川畑, 直也, 米, 和徳, 山元, 拓哉, 中川路, 愛弓, 小宮, 節郎, 武富, 栄二, 海江田, 英泰, 井尻, 幸成, あべ松, 昌彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2012
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.61.366

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Summary:腰椎変性側弯症に対する固定術については,神経学的責任病巣を絞り最小限の除圧・固定術を行うべきとする考えや,脊柱変形の立場から全脊柱のalignmentを重視する考え方などがある.後方矯正固定術を行った自検例をretrospectiveに調査した.対象は2000年以降除圧固定術を施行した42例(男性18例,女性24例)で,Cobb 角15°以上の側弯変形を認めた49歳以上を対象とした.神経根障害レベルを同定し,限局したPLIFを行った症例が33例(N群),alignmentと腰痛を考慮し固定範囲を延長したものが9例(A群)であった.臨床的には両群とも良好な結果が得られたが,特に変形高度の症例で胸椎まで固定したA群の症例では満足度が高かった.N群では遅発性椎体骨折を3例,隣接椎間障害を3例認め,A群では一例に術後深部感染を生じた.追加手術はN群で4例,A群で1例に施行した.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.61.366