第14回臨床不整脈研究会 Electro-anatomical mappingシステムにより頻拍起源を同定しアブレーションに成功した心房頻拍の1例
症例は71歳女性.主訴は動悸.3日前より頻回に感じる動悸発作を認めたため,精査目的にて入院.既往歴:高血圧,大動脈炎症候群.発作時心電図所見としてはII,III,AVF誘導で陽性P波を示し,頻拍周期は380ms,1:1房室伝導を示すことあり血圧低下を伴った.臨床心臓電気生理検査所見:高位右房頻回刺激(PCL=250ms)にて心房頻拍の誘発は可能.Electro-anatomical mapping systemを用い頻拍起源は三尖弁中隔上部後壁付近に存在することが確認された.頻拍起源部位での最早期興奮部位はP波に138ms先行,エントレインメントマッピングにより緩徐伝導路を同定,CARTOマッ...
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Published in | 心臓 Vol. 34; no. Supplement4; pp. 14 - 20 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2002
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo1969.34.Supplement4_14 |
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Summary: | 症例は71歳女性.主訴は動悸.3日前より頻回に感じる動悸発作を認めたため,精査目的にて入院.既往歴:高血圧,大動脈炎症候群.発作時心電図所見としてはII,III,AVF誘導で陽性P波を示し,頻拍周期は380ms,1:1房室伝導を示すことあり血圧低下を伴った.臨床心臓電気生理検査所見:高位右房頻回刺激(PCL=250ms)にて心房頻拍の誘発は可能.Electro-anatomical mapping systemを用い頻拍起源は三尖弁中隔上部後壁付近に存在することが確認された.頻拍起源部位での最早期興奮部位はP波に138ms先行,エントレインメントマッピングにより緩徐伝導路を同定,CARTOマップ上4mm前壁側の頻拍回路出口部位での焼灼により頻拍は停止,誘発不能となった.頻拍の機序はreentryであることが推測された. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo1969.34.Supplement4_14 |