[第9回頭頸部癌化学療法研究会]頭頸部癌術後創部合併症とその対応

口腔、中下咽頭癌再建術後の局所縫合不全は、放射線治療などの術前治療の影響などから周囲組織感染を惹起し、難治性瘻孔を形成しやすい。今回過去10年間に再建皮弁を必要とした口腔、中下咽頭癌一次症例179例における術後創部感染のrisk factorとその対処法について検討した。瘻孔率は18, 4%でrisk factorとして有意差を認めたものは照射線量だった。瘻孔発生部位は口腔底後方の臼後部に多く、有意差はないものの遊離皮弁より有茎皮弁に瘻孔を多く認める傾向にあった。瘻孔閉鎖術を必要とした症例では検出菌には緑膿菌、MRSAを認める例が多かった。...

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Bibliographic Details
Published in耳鼻と臨床 Vol. 50; no. 5Supplement1; pp. S66 - S71
Main Authors 西川, 邦男, 藤沢, 琢朗, 内田, 浩志, 堀, 泰高, 江口, 元治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 2004
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ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.50.5Supplement1_S66

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Summary:口腔、中下咽頭癌再建術後の局所縫合不全は、放射線治療などの術前治療の影響などから周囲組織感染を惹起し、難治性瘻孔を形成しやすい。今回過去10年間に再建皮弁を必要とした口腔、中下咽頭癌一次症例179例における術後創部感染のrisk factorとその対処法について検討した。瘻孔率は18, 4%でrisk factorとして有意差を認めたものは照射線量だった。瘻孔発生部位は口腔底後方の臼後部に多く、有意差はないものの遊離皮弁より有茎皮弁に瘻孔を多く認める傾向にあった。瘻孔閉鎖術を必要とした症例では検出菌には緑膿菌、MRSAを認める例が多かった。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.50.5Supplement1_S66