第9回体表心臓微小電位研究会 心室性不整脈患者におけるT波の交互脈の検討

【目的】心室性不整脈(VPC)を有する症例に,非侵襲的検査法を用い突然死予測因子としてのTWAの有用性を検討した. 【方法】当院でのHolter心電図においてVPCを認めた7例に自転車エルゴメーター運動負荷時のTWAをCambridge Heart社製CH2000を用いて測定した.TWAの陽性基準は,オルタナンス電位1.9μV以上かつオルタナンス比3以上が1分間以上持続,VM,X,Y,Zのいずれかまたは隣り合う2つの胸部誘導にて出現,持続性オルタナンスの開始心拍数が110/bpm以下である場合とした. 【結果】TWA陽性はVPCを有する7例中6例(85%),陰性は1例(15%)であった(p&l...

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Published in心臓 Vol. 32; no. Supplement1; pp. 35 - 39
Main Authors 井原, 亮, 藤原, 真紀, 八杉, 直子, 諸江, 一男, 宮脇, 龍一郎, 太田, 岳暁, 三原, 宏之, 広木, 忠行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2000
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.32.Supplement1_35

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Summary:【目的】心室性不整脈(VPC)を有する症例に,非侵襲的検査法を用い突然死予測因子としてのTWAの有用性を検討した. 【方法】当院でのHolter心電図においてVPCを認めた7例に自転車エルゴメーター運動負荷時のTWAをCambridge Heart社製CH2000を用いて測定した.TWAの陽性基準は,オルタナンス電位1.9μV以上かつオルタナンス比3以上が1分間以上持続,VM,X,Y,Zのいずれかまたは隣り合う2つの胸部誘導にて出現,持続性オルタナンスの開始心拍数が110/bpm以下である場合とした. 【結果】TWA陽性はVPCを有する7例中6例(85%),陰性は1例(15%)であった(p<0.05).また,VPCを欠く7例中1例はTWA陽性であった. 【総括】心室性不整脈を有する症例のTWAは致死性不整脈の予測因子となりうることが推察された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.32.Supplement1_35