アレルギー性鼻炎 (豚草・ambrosia) と鼻腔通気

近年、中国においても鼻アレルギー患者は増加しており、なかでも花粉症患者の占める割合が多い。そのため、中国の鼻アレルギー学は進展の一途を辿った。しかし、これまで鼻呼吸、ことにアレルギー性鼻炎と豚草の鼻腔通気におよぼす影響についての報告は無い。よってそれらの研究を報告した。豚草花粉に陽性であり、しかも鼻腔通気測定では測定値を正確にするため鼻中隔強度弯曲、鼻茸などをすべて除外、鼻腔内形態がほぼ正常者のみを選定した。よって、厳選された男性40名、女性20名、総計60名を対象とした。誘発試験の前、後で被検者全員に測定をした。鼻呼吸は正常と偏位 (aberation) としてincrease、irregu...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in耳鼻と臨床 Vol. 44; no. 4Supplement1; pp. 477 - 480
Main Authors 安, 宗超, 楊, 治宇, 張, 名霞, 銚, 慧頴, 中野, 富夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 耳鼻と臨床会 1998
Online AccessGet full text
ISSN0447-7227
2185-1034
DOI10.11334/jibi1954.44.4Supplement1_477

Cover

More Information
Summary:近年、中国においても鼻アレルギー患者は増加しており、なかでも花粉症患者の占める割合が多い。そのため、中国の鼻アレルギー学は進展の一途を辿った。しかし、これまで鼻呼吸、ことにアレルギー性鼻炎と豚草の鼻腔通気におよぼす影響についての報告は無い。よってそれらの研究を報告した。豚草花粉に陽性であり、しかも鼻腔通気測定では測定値を正確にするため鼻中隔強度弯曲、鼻茸などをすべて除外、鼻腔内形態がほぼ正常者のみを選定した。よって、厳選された男性40名、女性20名、総計60名を対象とした。誘発試験の前、後で被検者全員に測定をした。鼻呼吸は正常と偏位 (aberation) としてincrease、irregular、flat top、suppression、MCR (学術専門用語) などに分析した。1) 好酸球は散在性1.25名、II. 22名、III. 13名などの分類を示した。2) 鼻腔通気測定では誘発試験の前と後とで鼻粘膜反応に幾らかの変化があることが分析された。豚草陰性の症例では鼻腔通気に影響は認められなかった。3) 豚草アレルゲン誘発後の鼻腔通気では、increase型、irregular型の増加が得られた。suppression型2例が誘発後に正常型へと改善していたのは興味ある事実と考えられる。
ISSN:0447-7227
2185-1034
DOI:10.11334/jibi1954.44.4Supplement1_477