第7回体表心臓微小電位研究会 P波加算平均心電図を用いた高周波カテーテルアブレーション後のWPW症候群例における発作性心房細動予測の試み

【目的】発作性心房細動(Paf)の既往を持つWPW症候群に対し副伝導路高周波カテーテルアブレーション(ABL)施行後のPafをP波加算平均心電図(PSAE)が予測可能か否かを検討した. 【方法】対象はPafの既往を持ち副伝導路に対するABLを行った21例で,ABL後抗不整脈薬非投与下にPSAEを記録し,fPd,P-RMS20を計測した.平均19カ月の経過観察にてPafの有無を追跡した. 【結果】ABL後にPafを5例に認めた.Paf例はABL後のfPdがPafのない例に比し有意に延長していた(p<0.01).P-RMS20に差はなかった.ABL後のfPd>125msをPafの予測指...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in心臓 Vol. 29; no. Supplement6; pp. 47 - 50
Main Authors 久原, 伊知郎, 大賀, 雅信, 池田, 久雄, 濱田, 敬史, 今泉, 勉, 金原, 正昭, 平木, 達朗, 吉田, 輝久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1997
Online AccessGet full text
ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.29.Supplement6_47

Cover

More Information
Summary:【目的】発作性心房細動(Paf)の既往を持つWPW症候群に対し副伝導路高周波カテーテルアブレーション(ABL)施行後のPafをP波加算平均心電図(PSAE)が予測可能か否かを検討した. 【方法】対象はPafの既往を持ち副伝導路に対するABLを行った21例で,ABL後抗不整脈薬非投与下にPSAEを記録し,fPd,P-RMS20を計測した.平均19カ月の経過観察にてPafの有無を追跡した. 【結果】ABL後にPafを5例に認めた.Paf例はABL後のfPdがPafのない例に比し有意に延長していた(p<0.01).P-RMS20に差はなかった.ABL後のfPd>125msをPafの予測指標に用いると鋭敏度100%,特異度75%であった. 【総括】Pafの既往のあるWPW症候群においてABL後のPaf予測にPSAEは有用であった.予測指標としてfPd>125msが有用であった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.29.Supplement6_47