HLA抗原と交差反応を示す抗赤血球抗体 (Bga) を検出した3症例とその臨床的意義
赤血球における血液型Bennett-Goodspeed Sturgeon(以下Bg)抗原は, Bg^a , Bg^b , Bg^c からなり, 組織適合性HLAクラスー1抗原との関連性については既に報告されている1)~3). 今回妊婦2例とMDSの患者1例の3例より, 抗体スクリーニング検査においてBg^a 抗原陽性の赤血球とのみ反応する抗体を検出した. これらの赤血球抗体とHLA抗原との関連性を確認し, その産生原因および臨床的意義について若干の検討を加えて報告する. 症例報告 症例1.N.Y,35歳,妊婦. 既往歴:特記することはない. 妊娠歴:25歳時第1子,27歳時第2子を出産,34歳...
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| Published in | 日本輸血学会雑誌 Vol. 38; no. 3; pp. 458 - 462 |
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| Main Authors | , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
1992
日本輸血学会 |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 0546-1448 1883-8383 |
| DOI | 10.3925/jjtc1958.38.458 |
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| Summary: | 赤血球における血液型Bennett-Goodspeed Sturgeon(以下Bg)抗原は, Bg^a , Bg^b , Bg^c からなり, 組織適合性HLAクラスー1抗原との関連性については既に報告されている1)~3). 今回妊婦2例とMDSの患者1例の3例より, 抗体スクリーニング検査においてBg^a 抗原陽性の赤血球とのみ反応する抗体を検出した. これらの赤血球抗体とHLA抗原との関連性を確認し, その産生原因および臨床的意義について若干の検討を加えて報告する. 症例報告 症例1.N.Y,35歳,妊婦. 既往歴:特記することはない. 妊娠歴:25歳時第1子,27歳時第2子を出産,34歳時妊娠12週で流産. 現病歴:妊娠経過は順調であったが,12週目に行った不規則抗体スクリーニング検査で抗Bg^a 抗体を検出した.1991年9月13日出産のため入院.同日,満期正常分娩.新生児はアプガールスコア9点で,特に異常は認めなかった.輸血歴はない. 症例2.T.A,30歳,妊婦. 既往歴:特記することはない. |
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| ISSN: | 0546-1448 1883-8383 |
| DOI: | 10.3925/jjtc1958.38.458 |