筋萎縮性側索硬化症(ALS)医療の新たな枠組みと地域医療支援 国立病院機構への期待
筋萎縮性側索硬化症(ALS)には, 未解決の多面的な問題が存在する. 本座談会では, 国立病院機構(NHO)の神経難病病棟に長年勤務されて, ALS医療に様々な立場からかかわって来られた先生方に, 今後のALS医療におけるNHOの役割をテーマに語っていただいた. 高齢発症のALS患者が増加しているという指摘, ALSの初期診断は慎重になされるべきであるとの意見, ALSの病名告知の問題点, 胃痩や人工呼吸器の選択が実際にはどうなされているのか, ALSの長期経過にともなう合併症, ALS患者の療養環境整備の問題, とくに離島での経験, 都市部での悩み, あるいは, 呼吸器を選択しない患者の支援...
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| Published in | 医療 Vol. 61; no. 7; pp. 490 - 500 |
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| Main Authors | , , , , , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
一般社団法人 国立医療学会
20.07.2007
国立医療学会 |
| Subjects | |
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| ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI | 10.11261/iryo1946.61.490 |
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| Summary: | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)には, 未解決の多面的な問題が存在する. 本座談会では, 国立病院機構(NHO)の神経難病病棟に長年勤務されて, ALS医療に様々な立場からかかわって来られた先生方に, 今後のALS医療におけるNHOの役割をテーマに語っていただいた. 高齢発症のALS患者が増加しているという指摘, ALSの初期診断は慎重になされるべきであるとの意見, ALSの病名告知の問題点, 胃痩や人工呼吸器の選択が実際にはどうなされているのか, ALSの長期経過にともなう合併症, ALS患者の療養環境整備の問題, とくに離島での経験, 都市部での悩み, あるいは, 呼吸器を選択しない患者の支援などが語られた. さらに, 完全閉じ込め症候群:totally locked-in syndrome (TLS)についてはNHOの神経難病に携わるスタッフが一致協力して臨床研究を進めなければならないことが確認された. |
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| ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
| DOI: | 10.11261/iryo1946.61.490 |