Holter心電図法による心室性期外収縮発生数の自然変動の検討

健康若年者24名を対象に, Holter心電図1回24時間記録を5回 (一部3回) 行い, 心室性期外収縮1日発生総数の日差変動を見た。つぎに, 24名の内, 心室性期外収縮多発者9名につき, 時系列分析法を用いて, 日内発生様式の日差変動を検討した。心室性期外収縮1日発生総数の日差変動は, 過半数の例において必ずしも大きくなかった。しかし, 一部の例では1日発生総数が数千発の日もあれば, 0ないし数発の日もあるというように, 日差変動が非常に大きかった。従って, 個人に対する抗不整脈剤の効果判定に際しては, 非常に注意を要すると考えられた。心室性期外収縮の日内発生様式の日差変動は, ほとんど...

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Published in心電図 Vol. 2; no. 4; pp. 402 - 407
Main Authors 前田, 弦二郎, 洞庭, 賢一, 鈴木, 茂孝, 岡島, 光治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 1982
Subjects
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.2.402

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Summary:健康若年者24名を対象に, Holter心電図1回24時間記録を5回 (一部3回) 行い, 心室性期外収縮1日発生総数の日差変動を見た。つぎに, 24名の内, 心室性期外収縮多発者9名につき, 時系列分析法を用いて, 日内発生様式の日差変動を検討した。心室性期外収縮1日発生総数の日差変動は, 過半数の例において必ずしも大きくなかった。しかし, 一部の例では1日発生総数が数千発の日もあれば, 0ないし数発の日もあるというように, 日差変動が非常に大きかった。従って, 個人に対する抗不整脈剤の効果判定に際しては, 非常に注意を要すると考えられた。心室性期外収縮の日内発生様式の日差変動は, ほとんどの例において大きかったが, 1日発生総数の日差変動の非常に小さかった1例には, 日内発生様式に, 日による再現性がある程度認められた。
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.2.402