胸部FDG PET画像上での肺結節検出能に関する実験的息止め撮像の検討

最近,呼吸運動のPET画像への影響を抑制するために,息止め胸部FDG PET検査が行われる機会が増加している。しかし,患者にとって30秒間以上の息止め撮像は容易ではない。撮像時間の短縮が可能かどうかを検討するため,胸部PET画像における息止めの効果をファントムを使って実験した。180秒間の呼吸運動に摸した連続運動状態で撮像された画像を,60,90,120,150,180秒間(15秒間×4,6,8,10,12回)の各収集時間で撮像された静止画像と比較した。撮像時間の短縮により,バックグランド領域のカウントの統計変動が増悪したが,180秒間の連続運動下で撮像された画像と比較して,60,90秒間の撮...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 59; no. 10; pp. 587 - 598
Main Authors 岩渕, 勇人, 根本, 幸一, 藤井, 博史, 津田, 啓介, 森山, 紀之, 福士, 政広, 佐々木, 達也
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 2010
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.59.587

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Summary:最近,呼吸運動のPET画像への影響を抑制するために,息止め胸部FDG PET検査が行われる機会が増加している。しかし,患者にとって30秒間以上の息止め撮像は容易ではない。撮像時間の短縮が可能かどうかを検討するため,胸部PET画像における息止めの効果をファントムを使って実験した。180秒間の呼吸運動に摸した連続運動状態で撮像された画像を,60,90,120,150,180秒間(15秒間×4,6,8,10,12回)の各収集時間で撮像された静止画像と比較した。撮像時間の短縮により,バックグランド領域のカウントの統計変動が増悪したが,180秒間の連続運動下で撮像された画像と比較して,60,90秒間の撮像時間の静止画像は直径10mmの小さな結節を可視化できた。著者らの研究から,息止めにより,より短い撮像時間で胸部FDG PET画像上のより小さな結節が検出できることが示された。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.59.587