エキセントリック速度が中・高負荷ジャンプスクワットパフォーマンスに及ぼす影響

本研究は、スクワット最大挙上重量(1RM)の60%、および70%の負荷で行うジャンプスクワット(JSQ)のエキセントリック(ECC)速度がコンセントリック(CON)のジャンプパフォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。大学ラグビー部に所属する選手10名を対象に、スクワット1RMの60%、70%の負荷を用いてECC速度2秒(ECC2s)とECC主観的最大速度(ECCmax)の2条件でJSQを無作為に行い、CONの跳躍高、いずれも平均とピークの速度、パワー、およびフォースを計測した。その結果、60%1RMではECCmaxはECC2sと比較してCONのピーク速度、平均パワー、ピークパワ...

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Published inトレーニング指導 Vol. 7; no. 1; pp. 11 - 20
Main Authors 玉田, 元気, 島, 典広, 菅野, 昌明, 仲, 立貴, 髙玉, 夢乃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本トレーニング指導学会 31.12.2024
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ISSN2433-6742
2434-3307
DOI10.32171/jscicoachingtraining.7.1_11

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Summary:本研究は、スクワット最大挙上重量(1RM)の60%、および70%の負荷で行うジャンプスクワット(JSQ)のエキセントリック(ECC)速度がコンセントリック(CON)のジャンプパフォーマンスに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。大学ラグビー部に所属する選手10名を対象に、スクワット1RMの60%、70%の負荷を用いてECC速度2秒(ECC2s)とECC主観的最大速度(ECCmax)の2条件でJSQを無作為に行い、CONの跳躍高、いずれも平均とピークの速度、パワー、およびフォースを計測した。その結果、60%1RMではECCmaxはECC2sと比較してCONのピーク速度、平均パワー、ピークパワー、平均フォースが有意に高値を示したが、跳躍高、平均速度、ピークフォースに有意差は認められなかった。また、70%1RMではCONの平均速度、平均パワーが有意に高値を示したが、跳躍高、ピーク速度、ピークパワー、平均フォース、ピークフォースに有意差は認められなかった。しかし、ECCの速度に伴うCONのパフォーマンスへの急性効果は個人差が生じることが明らかになった。また、60%1RM、および70%1RMにおいてECC速度を高速で行うことができる対象者は、CONの速度や跳躍高を増加させることができるが、ECC速度が低速の対象者ではCONの速度や跳躍高を効率的に高めることができない可能性が示唆された。
ISSN:2433-6742
2434-3307
DOI:10.32171/jscicoachingtraining.7.1_11