T-3761のイヌ3カ月間反復経口投与毒性試験

T-3761の300, 100, 30, 10mg/kgをイヌに3カ月間反復経口投与し, 以下の結果を得た。 1. 投与期間中, 死亡例はなかった。症状では各投与群の少数例~全例に四肢を屈伸させた時に嫌がる反応がみられた。 2. 300mg/kg群1/10例と100mg/kg群1/8例に軽度の体重減少がみられた。 3. 尿検査で300mg/kg群5/10例, 100mg/kg群4/8例の沈渣中にT-3761由来と思われる結晶がみられた。しかし, 腎臓と膀胱にはT-3761投与に起因する異常はみられなかった。 4. 血液化学的検査で300mg/kg群1/10例にGPTの軽度上昇, 30mg/kg...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 48; no. 6; pp. 790 - 831
Main Authors 長沢, 峰子, 岩井, 信治, 中川, 重仁, 三善, 隆広, 河村, 泰仁, 吉田, 一晴, 永井, 章夫, 児玉, 卓也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1995
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.48.790

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Summary:T-3761の300, 100, 30, 10mg/kgをイヌに3カ月間反復経口投与し, 以下の結果を得た。 1. 投与期間中, 死亡例はなかった。症状では各投与群の少数例~全例に四肢を屈伸させた時に嫌がる反応がみられた。 2. 300mg/kg群1/10例と100mg/kg群1/8例に軽度の体重減少がみられた。 3. 尿検査で300mg/kg群5/10例, 100mg/kg群4/8例の沈渣中にT-3761由来と思われる結晶がみられた。しかし, 腎臓と膀胱にはT-3761投与に起因する異常はみられなかった。 4. 血液化学的検査で300mg/kg群1/10例にGPTの軽度上昇, 30mg/kg以上の投与群雄と10mg/kg以上の投与群雌にA/G比の上昇がみられた。 5. 関節軟骨のびらんあるいは空洞形成が, 100mg/kg以上の投与群全例, 30mg/kg群7/8例および10mg/kg群1/8例にみられた。 6. 本試験における無毒性量は10mg/kg未満と推定された。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.48.790