VR空間における競争的鏡映描写課題のフロー状態とメンタルワークロードへの影響

本研究は,20歳代の男子学生17名を対象に,VR環境における競争的鏡映描写課題がフロー状態およびメンタルワークロード(MWL)に与える影響を検討することを目的とした.実験では,現実空間(REAL条件)とVR空間(VR条件)において,異なる作業条件(NORMAL条件およびGHOST条件)で課題を遂行させ,フロー状態やMWLを評価した.その結果,REAL条件のGHOST作業においてMWLが軽減され,フロー状態の誘発が示唆された.一方,VR環境では、眼疲労の蓄積によりフラストレーションが増加し,フローの維持が困難となることが推察された.これらの結果は,VR環境特有のMWLを考慮した適切な課題設計の重...

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Published in人間工学 Vol. 61; no. Supplement; p. 2C04-03
Main Authors 小林 大二, 倉岡 宏幸, 吉田 伊吹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人間工学会 21.05.2025
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ISSN0549-4974
1884-2844
DOI10.5100/jje.61.2C04-03

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Summary:本研究は,20歳代の男子学生17名を対象に,VR環境における競争的鏡映描写課題がフロー状態およびメンタルワークロード(MWL)に与える影響を検討することを目的とした.実験では,現実空間(REAL条件)とVR空間(VR条件)において,異なる作業条件(NORMAL条件およびGHOST条件)で課題を遂行させ,フロー状態やMWLを評価した.その結果,REAL条件のGHOST作業においてMWLが軽減され,フロー状態の誘発が示唆された.一方,VR環境では、眼疲労の蓄積によりフラストレーションが増加し,フローの維持が困難となることが推察された.これらの結果は,VR環境特有のMWLを考慮した適切な課題設計の重要性を示唆する.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.61.2C04-03