III.裂肛の保存的治療(標準治療と最先端治療)

裂肛の治療には保存的(=非手術的)治療と手術的治療がある.保存的治療には,生活指導,外用薬物治療,排便コントロール,局所用硝酸塩,カルシウムチャネルブロッカー,ボツリヌス毒素によるものがある.本稿ではこれらについて概説する.最先端の治療としては,新機序の慢性便秘症治療薬によるもの,カルシウムチャネルブロッカーによる化学的括約筋切開について,本邦の動きも含めて記載する.保存的治療は手術的治療の前段階として考えられがちであるが,手術的治療後の状態維持,再発予防にも関係するので,裂肛治療の主軸である....

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Bibliographic Details
Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 74; no. 10; pp. 540 - 549
Main Authors 森永, 紀, 岡﨑, 啓介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2021
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.74.540

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Summary:裂肛の治療には保存的(=非手術的)治療と手術的治療がある.保存的治療には,生活指導,外用薬物治療,排便コントロール,局所用硝酸塩,カルシウムチャネルブロッカー,ボツリヌス毒素によるものがある.本稿ではこれらについて概説する.最先端の治療としては,新機序の慢性便秘症治療薬によるもの,カルシウムチャネルブロッカーによる化学的括約筋切開について,本邦の動きも含めて記載する.保存的治療は手術的治療の前段階として考えられがちであるが,手術的治療後の状態維持,再発予防にも関係するので,裂肛治療の主軸である.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.74.540