血液疾患に伴う重症感染症に対するCefozopran (CZOP) とTobmmycin (TOB) との併用効果の検討
性白血病42例, 悪性リンパ腫10例, 再生不良性貧血3例, 慢性骨髄性白血病, 多発性骨髄腫, 骨髄異形成症候群各2例の計61例の血液疾患に合併した感染症に対し, cefbzopran (CZOP) 1日49, tobramycin (TOB) 1日120~180mgを併用しその臨床効果を検討した。臨床効果は著効24例, 有効17例, やや有効9例, 無効11例であり, 著効と有効を合わせた有効率は67.2% (41/61) であり, 治療中の好中球数が100/μl以下の著明な顆粒球減少例での有効率は57.l% (12/21) であった。 一方, 投与総数80例の副作用として発疹が3例, 耳...
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Published in | The Japanese Journal of Antibiotics Vol. 52; no. 2; pp. 153 - 161 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
1999
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ISSN | 0368-2781 2186-5477 |
DOI | 10.11553/antibiotics1968b.52.153 |
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Summary: | 性白血病42例, 悪性リンパ腫10例, 再生不良性貧血3例, 慢性骨髄性白血病, 多発性骨髄腫, 骨髄異形成症候群各2例の計61例の血液疾患に合併した感染症に対し, cefbzopran (CZOP) 1日49, tobramycin (TOB) 1日120~180mgを併用しその臨床効果を検討した。臨床効果は著効24例, 有効17例, やや有効9例, 無効11例であり, 著効と有効を合わせた有効率は67.2% (41/61) であり, 治療中の好中球数が100/μl以下の著明な顆粒球減少例での有効率は57.l% (12/21) であった。 一方, 投与総数80例の副作用として発疹が3例, 耳鳴り, 味覚障害, 嘔気が各1例みられたが殆どが軽度であり, 薬剤の継続及び投与中止により消失ないし軽快した。また, 臨床検査値異常として肝機能検査値異常が10例, 尿沈渣異常5例他1例計16例にみられたが殆どが軽度であり, 全例特別な処置をすることなく薬剤の継続及び投与中止により消失ないし軽快した。 以上の結果よりCZOPとTOBの併用療法は血液疾患に伴う重症感染症のempiric therapyとして有用であると思われた。 |
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ISSN: | 0368-2781 2186-5477 |
DOI: | 10.11553/antibiotics1968b.52.153 |