緩徐進行性経過中に亜急性増悪を呈した遠位対称型慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(DADS)の1例:臨床病型の移行に注目して
慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の臨床病型は近位筋と遠位筋が同様に障害される典型的CIDPと,遠位対称型(DADS)などの非典型的CIDPに分けられる.下肢遠位のしびれ感と脱力が緩徐に進行した治療抵抗性のDADS型CIDPの72歳男性例を報告する.発症4年目に近位筋をふくむ四肢筋力低下が急速に進行したが,プラスマフェレーシスにより著明に改善し,以後はステロイドにより寛解が維持できた.本例は当初DADS型の特徴を有していたが,経過中に典型的CIDPの病態が重層し,CIDPの病態の多様性を示唆すると考えられた....
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          | Published in | 臨床神経学 Vol. 51; no. 2; pp. 141 - 144 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本神経学会
    
        2011
     | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0009-918X 1882-0654  | 
| DOI | 10.5692/clinicalneurol.51.141 | 
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| Summary: | 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)の臨床病型は近位筋と遠位筋が同様に障害される典型的CIDPと,遠位対称型(DADS)などの非典型的CIDPに分けられる.下肢遠位のしびれ感と脱力が緩徐に進行した治療抵抗性のDADS型CIDPの72歳男性例を報告する.発症4年目に近位筋をふくむ四肢筋力低下が急速に進行したが,プラスマフェレーシスにより著明に改善し,以後はステロイドにより寛解が維持できた.本例は当初DADS型の特徴を有していたが,経過中に典型的CIDPの病態が重層し,CIDPの病態の多様性を示唆すると考えられた. | 
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| ISSN: | 0009-918X 1882-0654  | 
| DOI: | 10.5692/clinicalneurol.51.141 |