日本スキンバンクネットワーク 2023年度活動報告

日本スキンバンクネットワーク(以下当バンク)は2016年8月より本格的にバンク活動を再開し、現在は関東圏の当バンク加入施設および東海地方の同一施設内、さらに承諾作業協力が頂けるコーディネーターが在籍する地域の一部施設からのドナー情報に対応している。また採皮はこの地域の当バンク加入施設医師の協力によってなされており、シッピングはこれまで通り全国78加入施設へ随時おこなっている。 2023年4月から2024年3月までに当バンクが受信したドナー情報は22件であり、このうち提供に至った症例は6件だった。171単位(100cm2=1単位)のAllograftを保存。レシピエント数は12名に対し15回延べ...

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Published in移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s347_2
Main Authors 田中, 秀治, 青木, 大, 小川, 由季, 佐々木, 淳一, 副島, 一孝, 松村, 一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2024
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.59.Supplement_s347_2

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Summary:日本スキンバンクネットワーク(以下当バンク)は2016年8月より本格的にバンク活動を再開し、現在は関東圏の当バンク加入施設および東海地方の同一施設内、さらに承諾作業協力が頂けるコーディネーターが在籍する地域の一部施設からのドナー情報に対応している。また採皮はこの地域の当バンク加入施設医師の協力によってなされており、シッピングはこれまで通り全国78加入施設へ随時おこなっている。 2023年4月から2024年3月までに当バンクが受信したドナー情報は22件であり、このうち提供に至った症例は6件だった。171単位(100cm2=1単位)のAllograftを保存。レシピエント数は12名に対し15回延べ178.3単位のAllograftの供給を行った。Covid-19 の影響により当バンクでのドナー数は近年減少傾向であったが、2021年度に増加に転じ、2023年度は更に増加した。レシピエント数・供給数は毎年一定数を維持している状態が続いている。 2024年5月現在、供給可能なAllograftは250U弱保存されている。今後も継続したより一層の安定供給を目指した同種皮膚の十分な保存はもちろんのこと、今後も重症熱傷治療の選択肢の1つとして、同種皮膚の積極的使用の普及啓発を行い、熱傷治療に貢献し患者救命というスキンバンクの使命を果たしたい。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.59.Supplement_s347_2