当院における中高生の腰椎分離症の癒合率調査(第一報)―片側例に対する半硬性コルセットによる治療
はじめに:成長期の腰椎分離症の骨癒合率は分離の病期(形態),使用するコルセットによって変化する.今回,対象を中高生の片側腰椎分離症患者に限定し,全例半硬性コルセットを使用し,病期(形態)分類別にみた骨癒合率を調査した.対象と方法:2015年6月~2019年11月の間に当院を外来受診した中高生のうち,片側のみに腰椎分離症が認められ半硬性コルセットにて治療を行った127名134ヶ所を対象とした.骨癒合の判定は患者の伸展時腰痛が消失した後にCTを施行して行った.結果:超初期(Ia-型)の癒合率は100%,初期はIa型で95.2%,Ib型で87.5%,進行期(II型)は40%,終末期(III型)の癒合...
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Published in | Journal of Spine Research Vol. 14; no. 6; pp. 959 - 965 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
20.06.2023
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Subjects | |
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ISSN | 1884-7137 2435-1563 |
DOI | 10.34371/jspineres.2023-0622 |
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Summary: | はじめに:成長期の腰椎分離症の骨癒合率は分離の病期(形態),使用するコルセットによって変化する.今回,対象を中高生の片側腰椎分離症患者に限定し,全例半硬性コルセットを使用し,病期(形態)分類別にみた骨癒合率を調査した.対象と方法:2015年6月~2019年11月の間に当院を外来受診した中高生のうち,片側のみに腰椎分離症が認められ半硬性コルセットにて治療を行った127名134ヶ所を対象とした.骨癒合の判定は患者の伸展時腰痛が消失した後にCTを施行して行った.結果:超初期(Ia-型)の癒合率は100%,初期はIa型で95.2%,Ib型で87.5%,進行期(II型)は40%,終末期(III型)の癒合率は0%であった.結語:成長期の腰椎分離症は中高生,片側例,超初期~初期であれば,半硬性コルセットで骨癒合を得られる可能性が高い. |
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ISSN: | 1884-7137 2435-1563 |
DOI: | 10.34371/jspineres.2023-0622 |